蜂太郎日記

森昌子を聴きながら・・・

俳句

俳句7 梅雨

麦が刈られ蓮華草が刈られると梅雨である。子供の頃、青梅を齧って良く叱られたものだが、それもこの梅雨を過ぎるとおおっぴらとなる。青梅の持つ毒素が腹痛を起こすのだが、その毒素が消えるのがこの梅雨明けの頃なのだという。梅の雨とはそんなことも現し…

俳句6 麦秋

麦の秋と書くが、麦秋は夏の季語である。秋は収穫を意味し麦の収穫時期を表わしているのだが、その季節が夏である為、麦秋は夏の季語とされる。 小津安二郎の映画に「麦秋」がある。これはその独特のカメラアングルで黒澤明と共に日本を代表する映画監督の作…

俳句5 風狂の人・惟然坊

広瀬惟然は蕉門にありながらもなかなかの風狂の人である。「俳家奇人談」に書かれた惟然坊の項より。 「惟然坊は、濃州の人、もと富裕なりしかども、後はなはだ貧し。かつて蕉門に遨遊して、俳諧の狂者と呼ばる。(風羅念仏を唱へ、風狂してあるく事、畸人伝…

俳句4 語重ね

盛装の宮女たちが裾をひるがえしてブランコで戯れる様子が、漢詩に春の風景として詠まれているところから、ブランコは春の季語となった。(山本健吉)古来、中国ではブランコを鞦韆(しゅうせん)といって、寒食の節に宮賓たちの戯れとした。また他にも、秋…

俳句3 赤とんぼ

赤とんぼ筑波に雲もなかりけり(正岡子規) 美しく暮るる空あり赤とんぼ(進籐湘海) から松は淋しき木なり赤蜻蛉(碧梧桐) 町中や列を正して赤蜻蛉(一茶) 渚より先へは行けず赤とんぼ(松尾隆信) 赤とんぼじっとしたまま明日どうする(渥美 清) なまけ…

俳句2 寒椿

サザンカ(山茶花、学名:Camellia sasanqua)は、ツバキ科の常緑広葉樹。秋の終わりから、冬にかけての寒い時期に、花を咲かせる。野生の個体の花の色は部分的に淡い桃色を交えた白であるのに対し、植栽される園芸品種の花の色は赤や、白や、ピンクなど様々…

俳句1 2010年正月

草の戸も住み替る代ぞひなの家(芭蕉) 2010年正月、枯山水か、わびさびか、森昌子の歌う「寒椿」に触発され歳時記を買う。五七五の17文字に挑む。そこでふと先人の句を思い出し冒頭に掲げてみた。 あの頃の道埋め尽くして彼岸花(24.10.13改) 群生の丘に夕…