蜂太郎日記

森昌子を聴きながら・・・

他3、古都の別れ歌(森昌子)


 待つ日は長くても、その時があるから耐えられる。しかしその時はあまりにも短く、早く過ぎてしまう。ふと開けた障子越しに、家並みを越えて幽かに響いて来る汽笛の音にさえ、涙が溢れてしまう。蛍は窓を開けても籠を離れず、じっとして明滅を繰り返えすばかり。
 覚えていますか、あなたは。天の川が夜空を横切って煌いていた、あの夜のことです。


 別れてもなお明滅す蛍籠