蜂太郎日記

森昌子を聴きながら・・・

時代31、森昌子と劇場(8)

8、帝国劇場(2)



7周年記念帝劇ライブ盤「熱唱ひとり舞台」


「熱唱ひとり舞台」収録曲
Disc1

Disc2

  • 1.「オープニング〜娘の名はほたる子」
  • 2.「ほたる野の伝説」 作詞:杉紀彦 作曲:服部克久
  • 3.「恋唄」 作詞:杉紀彦 作曲:服部克久
  • 4.「生きて下さい 愛して下さい」 作詞:杉紀彦 作曲:服部克久
  • 5.「ほたる子のテーマ」 作詞:杉紀彦 作曲:服部克久
  • 6.「竹田の子守唄」 日本民謡
  • 7.「南国土佐を後にして」 作詞:武政英策 作曲:武政英策
  • 8.「お嫁にゆきます」 作詞:山下路夫 作曲:八角朋子
  • 9.「父娘草」 作詞:山口あかり 作曲:八角朋子
  • 10.「津和野ひとり」 作詞:山下路夫 作曲:新井利昌
  • 11.「彼岸花」 作詞:阿久悠 作曲:出門英
  • 12.「いつでも愛していたい」 作詞:杉紀彦 作曲:服部克久

 演 奏:高橋達也と東京ユニオン・オーケストラ/TOMATO STRINGS ENSEMBLE 
 コーラス:マーガレット
 指 揮:服部克久
 構 成:杉紀彦


 難問ともいえないスフィンクスのなぞなぞに、多くの人が命を落としたのは何故なのか。オイディプスが現われるまで、何故、誰も答えを出せなかったのか。スフィンクスのなぞなぞよりもこちらの方が不思議だ。
 しかしそれは、なぞなぞの難解さよりも怪物の奇怪さに気を取られていたからに他ならない。奇怪さばかりを気にする余り、本題に集中できなかったのだ。周囲に惑わされて本質を見失ってはいけない、とういう喩えだろう。


 このアルバムはそれらのことを改めて考えさせてくれる。野球のコーチは肩の力を抜けとよく言う。「余分な力が入っているから、バッターの近くで球威が落ちる」と。しかし、これは彼女には当てはまらない。希望と虚しさ、情熱と儚さ、完璧とやるせなさ、絶叫と呟き、幸せと不幸、そしてさだめとそれにあらがう心、つまり虚構と現実。これらが彼女には有り、そしてそれが彼女の特質となっているからだ。それを見抜いてこう言った者がいたのだ。「球の伸びを失ってもいい、思い切り投げろ。音を外してもいい、思い切り叫べ。そうすることで周囲の奇怪さを忘れてしまえ。本題を思い出せ」と。
 これはまた、旅人の得た答えであったのかもしれない。本題は現実にあったのである。スフィンクスの奇怪さに驚きながらも出した旅人の答えは、実は現実の確認に他ならなかったのだ。あるがままの自分を見つめ直すことに他ならなかったのだ。(9/18一部改) 


 娘の名は ほたる子
 ほう ほう ほたる来い
 ほう ほう ほたる来い
 娘の歳は 十六
 ほう ほう ほたる来い
 ほう ほう ほたる来い


 川をのぼって 十三里
 人も通わぬ 森の中
 ほう ほう ほたる来い
 ほう ほう ほたる来い
 私のあかりは もうすぐ消えます
 ほう ほう ほたる来い
 ほう ほう ほたる来い
 あなただけの私の命
 ほう ほう ほたる来い
 ほう ほう ほたる来い


 ほう ほう ほたる来い
 ほう ほう ほたる来い



森昌子「生きて下さい 愛して下さい」
http://youtu.be/rq2EaKREpac