蜂太郎日記

森昌子を聴きながら・・・

補足1 無題


 「森昌子私論」の一部を少しずつ書き直しています。何度直しても如何ともしがたいもので、途中で嫌になって来るのですが、まあ諦めも肝心だろう。やむをえまい。と言うことで、7-1「さようなら」森昌子(1)より、

 15周年記念コンサートでの絶品は「寒椿」であろう。ライブでは感情を押し出し過ぎる彼女がそれを抑え、枯山水の如く昇華した歌唱を見せてくれる。成長した天才少女の渾身の歌唱がここにある。弦楽器二本のシンプルなバックに彼女の澄みきった高音はモノクロームの風景を描き、その中に唯一の色彩、寒椿の赤を際立たせる。人家を離れた小道の傍らに、毅然として花を開く寒椿の様が一幅の絵のように浮かんでくる。(7-1)

それではeagletakaさんの動画より
森昌子「寒 椿」
http://www.youtube.com/watch?v=EkQ-8WOswzo


7-2 「さようなら」森昌子(2)より、

 この場での「さようなら」は圧巻である。感情が昂ぶるのだろう、それは抑えても涙となって流れ出る。頬を伝うひと雫は慟哭への道標であろうか。その慟哭は抑える程に嗚咽となって洩れてくる。しかし彼女の歌声は確実に聴く人に届いている。ここに彼女の歌手としての資質を見る。常に纏わりついていた「演歌」の幻想をも断ち切っているとさえ思える。
(中略)
…この日の彼女には演歌もポップスもない。あるのは彼女の歌、ただそれだけである。彼女を演歌歌手に限定することがいかに無意味か、あらためて感じざるを得ない。(7-2)

同じくeagletakaさんのものから
森昌子「さようなら」
http://www.youtube.com/watch?v=P_GCqfn25b4