蜂太郎日記

森昌子を聴きながら・・・

手紙5 悲しみの町(3)

「達彦に届けられたつぐみのメモとレコード」
 一条つぐみの新曲「悲しみの町」です。外国に行った時聴いてね。その方が上手く聴こえるこえるかも知れないわ。日本情緒たっぷりだから。脂っぽい料理に飽きた時がいいかもね、それとも砂漠のカラカラに乾いた空気の中でかな。今はこの曲でキャンペーンの毎日です。大国魂の歌謡ショーはあの火事以来中止で、今年もありません。それにもう終わっています。別の場所では何ヶ所か歌いました。ほおずき市は多分、間に合わないでしょうね。片栗の花がまだ咲いてる所があればいいのだけれど、お友達にきいて探しておきますから、必ず連絡してね。その日を楽しみにしてます。雅子


「悲しみの町」
歌手:一条つぐみ、作詞:御善友則、作曲:赤羽亮一


雨が降ります裏見の葛に 女は今日も待ってます
あんなに咲いてた垣根の花も 雨に打たれて落ちてます
ああ どこかで誰かが泣いている
鏡に写るは移ろいの セピアの色の過去ばかり
悲しみの町 今日も暮れゆく


風が吹きます験(しるし)の杉に 女は今日も探します
どんなに飲んでも夜明けの前に 辛いうつつに戻ります
ああ どこかで誰かの声がする
通りに揺れるは幻の 色を見せない影ばかり
悲しみの町 明日は何処に


鐘が鳴ります茜の空に 寂しい胸に響きます
こんなに遠くに離れていても あなたに届くと信じます
ああ どこかで誰かが歌ってる
あなたに託すは紅の 命を燃やす愛ばかり
悲しみの町 夢を忘れず