蜂太郎日記

森昌子を聴きながら・・・

沈黙外伝・断片


「ところで先生、例の表彰の件はどうなったんです」
「うーん。何をモタモタしてるんだアイツは」
「その後、連絡はないのですか」
「とんと、さっぱりだ」
 しばし口をへの字に結んで沈黙していた乱穂先生は、うつろな眼差しを遠くに向けたままおもむろに口を開く。
「今はペルセポネがいないが、それでもいつかはエレウシス神殿奥の洞窟に姿を見せるだろう。しょうがない、それまで気長に待つか」
「そうですか。気長に…ですか」
「私を責めるな、秋葉君。泣く子と地頭には勝てぬよ」
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 12月最後の更新ということで調子に乗っての続編。イカロスの翼もくれなゐの花もシャボン玉に似ているのかもしれません。限りあるが故の愛おしさです。


・面影の君編
http://youtu.be/B0BCH2pyLNw


・下町の青い空編(3/7削除)
http://youtu.be/hFjLIkrTNJs


・あの人の船行っちゃった編(3/7削除)
http://youtu.be/hDUzjjtb1Pc