Edesu56、演歌の女
パステル、色鉛筆
うまく描けなかった絵を塗り直している。100均の12色しかないオイルパステルなので、どうしても原色がきつくなる。しかも我流で、紙面で色を混ぜたり何度も塗り直したりで、色が汚くなる。しかし、依然として「あの頃この頃」(54)はうまくいかない。この絵は写楽が念頭にあり、ドール・マコさんの句を借りれば「ふところ手演歌の女に写楽の睨み」といったところだ。
オキザリスとクレマチス。それぞれに名残りの影を忍ばせ雨に濡れている。それでもオキザリスの可憐な姿に潜む恩讐の気配と、クレマチスの大人びた妖しさの中に感じられる乙女心を覚えずにはいられないのである。それは多分、私にはこの二つの語感と花の印象とは真に逆なのだが、演歌の女も窓辺に純な姿を見せることはあるのだろうと思うから。
ドール・マコさんの句と共にこの3曲を聴いてみたい。演歌の女は純情俳句集では「波止場通りなみだ町」ですが、ここではこれで。
ふところ手演歌の女に写楽の睨み
・森昌子「船頭小唄」
http://youtu.be/NsoO72IHPCE
雨が降ると書いた下宿にクレマチス
・森昌子「小雨の下宿屋」
http://youtu.be/p12eq8gr_JI
影映す名残りの形オキザリス
・森昌子「愛彩川」
http://youtu.be/JGHeafCLoCw
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オキザリス…かたばみ クローバーと間違われやすい
クレマチス…キンポウゲ科のセンニンソウ属のこと