蜂太郎日記

森昌子を聴きながら・・・

他25、三沢あけみとソノシート、そして森昌子

表紙

裏表紙

 そろそろ身辺整理は必要だ、とふと思う。周りを見渡せば不要のものが多い。少しずつでも捨てようと思っている時に出てきたこのシート。正式にはなんというのだろう。一般名称か商品名なのかも知らないが、朝日ソノラマが有名で、ソノラマシートあるいはソノシートと呼んでいた。詳細は、例によってウィキペディアを引用しますのでご覧ください。 

 ソノシートは、1958年(昭和33年)にフランスのSAIPというメーカーで開発された、きわめて薄いレコード盤である。
 通常のレコードと異なり、極めて薄く、容易に曲げることができる程度に柔らかいため、雑誌の付録や、印刷された台紙などに透明な盤を貼り付けたメッセージカード等に利用された。大きさはいわゆるEPサイズの17cm盤のものが多いが、8cm程度の小型盤も存在し、このタイプは専用のプレイヤーで聴くものが多い。色は赤または青が多い。
 なお、「ソノシート」は元々は朝日ソノラマの商標だったため、「フォノシート」や「シートレコード」と言い換えられる場合がある。そのため、普及期には発売するメーカーによって商品名が異なっていたが、現在ではソノシートという呼び名が一般的になっている。

 日本の労働者の月収が約13,000〜15,000円程度だった1950年代後半から60年代前半当時、EP盤が約300円、25〜30cmのLP盤が約1,500〜3,000円と高価だった一般的なビニール盤レコードの代用として普及した。音質はビニール盤に劣り、片面しかプレス出来なかったものの、EP並みの価格で長時間再生が可能、また大量生産出来る事から、LP盤に手を出せない客層を中心に数多く出回った。後に音質も改善され、ステレオ盤や両面盤も見受けられる様になる。(ウィキペディア

 このシートは三沢あけみさんのものだった。中に赤いシートが3枚あり、それぞれ片面2曲の両面プレスで計12曲である。曲名は以下の通りです。


 やーんだまだまだ
 金蘭の恋
 瀬戸のみかん娘
 紅く散る花(マヒナスターズ)
 おばこ船頭さん
 おんなの未練
 天下取るよな男なら
 島の子守唄
 叙情歌謡「お父さん」
  肩ぐるまの子守唄
  ひまわりのように
  はじめて恋をしたときに
  終曲


 叙情歌謡「お父さん」はその下の4曲で構成された組曲のようである。レコードプレーヤーがないので、残念ながら聴くことはできない。


制 作:日本ビクター㈱
発 売:ビクター出版㈱
価 格:450円
回 転: 33 1/3r.p.m
シート:塩化ビニール
発売日:年月日は記さていない。ただ記事の中に、41年11月3日デビュー100曲を記念してのリサイタルの件があるので、それ以降であることは間違いない。


 かってアプリコで森昌子さんの公演を初めて見た時に、歌謡ショーなるものを初めて見たと書いたが、実は高校生の時にこの三沢あけみさんのショーを見たことがあった。70年の前、60年後半の頃である。
 我が家にチケットが一枚有り、「行ける者が誰もいないからお前見てこい」と言われた。気が進まなかったが、会場の町の公会堂は学校の帰り道であり、夕方の開演には楽に間に合う。仕方がない、我が家を代表して見てきてやろう、とまあこんな気持ちだったのかもしれない。
 この頃になると、私は歌謡曲や演歌といわれるものを嫌い、聴くことはなかった。ほとんど洋楽、ロックやフォークといわれるものでビートルズが中心だった。少し後に高石ともや、フォークルらが出てくるが、日本の歌、歌謡曲や演歌は、日常の生活の中で偶然に聞くものでしかなかった。その私にチケットがもったいないから見て来いと言う。チケットが無駄になったらお前の責任だぞとまで言う。理屈はさっぱりだが、まあいい。早々に出ることになるだろうが行くだけは行ってやろうと、こんな気持ちだったのかもしれない。
 知り合いに会うとまずいので当然後ろで立ち見した。いつでも飛びだせるようにである。しかし多感な青春期の若者である。おそらくは初めて見た芸能人。若くて美しい。舞台で脚光を浴び、輝いている。多分、それでも最後まではいなかったと思うが、ただそのあと、このシートを買って聴いたのだろう。


 わしだって生で見たいよ芸能人(「友蔵 心の俳句」より)


 ふとこんな句を思い出した。友蔵さんの生きている時代はこの頃なのだろうか。それならと、私も一句詠む。


 わしだって生で見たいよモンチッチ(「蜂太郎 心の俳句」より)


 そんなわけで私は、若い頃の森昌子さんをテレビを通してもあまり見ていない。それらは全てYoutube上で見させていただいている。そして最近、その三沢あけみさんと森昌子さんが同じ舞台に立つ姿をYoutube上で見た。一時期であるとはいえ、先輩後輩の関係にある二人の姿だ。不思議なものだ。ねえ、友蔵さん。


三沢あけみ「やーんだまだまだ」
 http://youtu.be/2OZi_GWVQxg