蜂太郎日記

森昌子を聴きながら・・・

俳句一覧(1〜25)


 俳句(1〜25)、Edesu20.23リンクさせました。タイトル名から当該ページにとびます。


俳句1 2010年正月
 あの頃の道埋め尽くして彼岸花
 群生の丘に夕月急ぎ足
 門に籠納屋にも柊挿してあり 
 古の斑雪やいかにかさね橋
 糟糠の妻あり皿に目刺あり


俳句2 寒 椿
 想い出の路遥かなり寒椿


俳句3 赤とんぼ
 曾良の眼に陰あり空に赤とんぼ


俳句4 語重ね
 菜の花という名の花と夜もすがら


俳句5 風狂の人・惟然坊
 静かなり一人静は影の中


俳句6 麦 秋
 黄昏に潜むは誰ぞ麦の秋


俳句7 梅 雨
 少年に夢あり道に戻り梅雨


俳句8 夕 立
 日の盛音みな光さし射たり


俳句9 泰山木
 子は宝泰山木は明日の花


俳句10 燕の子
 限られしいのちと生きよ燕の子


俳句11 那須野が原
 風走る翳すたもとに白やしお


俳句12 日比谷野外音楽堂
 あのころは扉の向こう芥子の花
 空蝉や日比谷の夜は更けにけり
 ひぐらしは鳴くべし夜の音楽堂


俳句13 日本橋
 初鴉日本橋には空もなく


俳句14 六郷渡れば
 六郷の流れの記憶花かつみ


俳句15 真菰繁れる
 糸雨紡ぐ真菰揺らして笠ふたつ


俳句16 埋み火
 埋み火の赤みに幼き日のありて


俳句17 清く貧しく美しく
 時すぎて木の葉いちまい舞うにさえ


俳句18 鈴ヶ森
 海棠のみだるる先に鈴ヶ森


俳句19 行く春と秋
 行く春や思いかさねて撫でし子は


俳句20 水芭蕉
 托鉢の姿なるべし水芭蕉


俳句21 戒律とともに
 闇を裂く炎の如し赤八汐


俳句22 陀羅尼
 種下ろし善女龍王あとのこと


俳句23 銅の山
 銅引きに写るは笑ふ銅の山


俳句24 時ありぬべし
 清冽の時ありぬべし白き花


俳句25 二百億年の花火
 神なるや須弥山染めて花火舞う


Edesu20 夕 顔
 黄昏に君が面影夕顔の花
 夕顔は母なる匂いただ白く
 夕顔に誘われ背の子眠る宵
 夕顔は一夜限りの深き夢
 夕顔は闇に融けずに生きる花
 夕顔が闇を透かしてまたひとつ
 夕顔は咲くべし夜を照らすべし
 夕顔とあなたとこの子とこのあたし


Edesu23 大いなる旅路
 旅立ちは月下美人が閉じてから