蜂太郎日記

森昌子を聴きながら・・・

他3曲12、歌謡三人三様


 歌謡曲と流行歌。今は死後に近い言葉だが、戦前から戦後(1950年代)にかけて隆盛を誇ったこの大衆音楽こそが、日本の高度成長期の象徴と言っても過言であるまい。あの頃は未来があった。皆、貧しく、清く正しくはなかったかもしれないが、溢れる息吹があった。輝く明日があった。貧しく質素な生活は今だからこそ思うのであって、当時、誰もそんなことを感じてはいなかった。それはごく普通のことだったのだ。何故なら明日が輝いていたからだ。
 そんな頃と爛熟期の方を織り交ぜ、森昌子との接点を探してのご三方である。


島倉千代子
生年月日:1938年3月30日
デビュー曲「この世の花」(1955年)
「からたち日記」(1958年)
http://youtu.be/J8uUpV-0UHM
 往時、美空ひばりと勢力を2分した女性歌手。そのか細くも透き通るような歌声はこの人だけのものだろう。紅白では初出場の森昌子の手を引いて登場した。そしてこの曲は森昌子が生まれた年のもの。


三沢あけみ
生年月日:1945年6月2日
デビュー曲「ふられ上手にほれ上手」(1963年)
「島のブルース」(1964年10月5日)
http://youtu.be/5HAwksWPQLo
 元々は、1959年に東映ニューフェイスに合格した女優さん。「笛吹童子」(1960年NET)で女優デビューしている。森昌子が一時在籍した小野学園の先輩でもある。


ちあきなおみ
生年月日:1947年9月17日
デビュー曲「雨に濡れた慕情」(1969年6月10日)
「紅とんぼ」(1988年10月5日)
http://youtu.be/jMPzaueVXKI
 「酒場川」(1976年)のB面「矢切の渡し」は、1983年に細川たかしがカバーして大ヒットした。亡くなった夫郷硏治宍戸錠の弟。この「紅とんぼ」は傑作です。つけまつげの件などで森昌子との因縁も深い。「ちあきさん、済みませんでした。もっとよく見ればよかったのですが、暗かったものですから」