月天心貧しき町を通りけり 与謝蕪村 月が天心(空のまんなか)にかかっているのは、夜が既に遅く更けたのである。人気のない深夜の町を、ひとり足音高く通って行く。町の両側には、家並の低い貧しい家が、暗く戸を閉ざして眠っている。空には中秋の月が冴え…
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